兄弟で相続する場合の相続登記|よくあるトラブルと注意点を解説

相続手続きガイド

こんにちは。「とのさき司法書士事務所」代表の外崎です。

相続登記のご相談の中でも、「兄弟だけで相続することになった」というケースはとても多いです。

両親ともに他界され、子ども同士(兄弟姉妹)だけが相続人になると、一見シンプルに思えるかもしれませんが――

実は、意見の食い違いや思わぬトラブルが起こりやすいのも、このパターンなんです。

この記事では、兄弟で相続する場合に知っておくべき登記の基本や、実務でよくある注意点を、司法書士の立場からわかりやすく解説します。


兄弟だけが相続人の場合

まず、「兄弟だけが相続人」とは、次のような状態です:

  • 被相続人(亡くなった方)の配偶者がすでに他界している
  • 子どもたち(兄弟姉妹)だけが相続人として残っている

たとえば、父が数年前に亡くなり、今回母が亡くなったというケースでは、兄弟姉妹だけで不動産などの遺産を相続することになります。

分割協議には全員の同意が必要

相続人が複数いる場合、遺産の分け方を決めるには、全員の同意が必要です。

1人でも反対したり、話し合いに応じてくれなかったりすると、相続登記を進めることができません。

「長男が実家に住んでるから、名義も長男に」…といった“話が通ってるつもり”でも、書面での合意(遺産分割協議書)が必要なんです。

よくあるトラブル例

実際にあったご相談から、代表的なケースを紹介します:

■ トラブル①:連絡が取れない兄弟がいる

  • 何年も疎遠になっている兄弟がいて、協議が進まない
  • 戸籍をたどってようやく所在が分かっても、連絡がつかない…

■ トラブル②:書類を出してくれない相続人がいる

  • 協議には応じたのに、印鑑証明付きの書類がなかなか返送されない
  • 結果的に登記が半年以上ストップ…

■ トラブル③:分け方でもめて話がまとまらない

  • 実家は長男が住むつもりでも、他の兄弟が「お金に換えて分けよう」と主張
  • しかし他の兄弟が納得できるだけの金額を用意できない

こうしたケースでは、家庭裁判所での調停手続きに進むこともあります。

スムーズに進めるポイント

兄弟間で相続を進める場合、次のような準備が大切です:

  1. 相続人全員で、早めに話し合いの場を持つこと
    → 時間が経つと感情的なしこりが出てきやすくなります。
  2. 専門家のサポートで手続きを整理すること
    → 書類の取得や登記手続きをスムーズに進めることができます。

当事務所のサポート内容

相続人の間でおおまかな方向性が決まっていれば、あとは専門家が手続きを整理することで、相続登記はスムーズに進みます。

当事務所では、次のようなサポートを行っています:

  • 遺産分割協議書の作成
  • 登記に必要な戸籍・評価証明書などの収集代行
  • 登記申請書類の作成および提出手続き

また、以下のようなご相談にも対応しています:

  • 相続人の1人と連絡が取れない場合の「住所調査」(戸籍の附票による所在の確認)
  • その相続人に郵送する案内文の文面アドバイス(感情的な対立を避けるための表現など)
  • 書類のやり取りを各相続人に個別に行う形式での対応(一括送付での手間を軽減)

※相続人間の意見調整や交渉には関与できませんが、意思が固まっている方々のサポートについては、安心してお任せいただけます。


まとめ

兄弟で相続する場合は、一見シンプルでも、実はデリケートな要素がたくさんあります。

早めのご相談で、「もめずに」「スムーズに」「手間をかけずに」進めることができます。

不安な点が少しでもあれば、お気軽に【無料相談】をご利用ください。